革新的な美粒の高圧乳化分散、グラフェン、カーボンナノチューブ、セルロースナノファイバー、挙動は同じです。

美粒技術ノート1

美粒技術ノート1

美粒技術ノート1               2016年7月26日
                          ㈱ 美粒 中野 満

下記の相関図は、世間ではあまりお目にかかれないものだが、これが、高圧乳化分散機での壊れやすさの指標となるものである。特に、陽圧と減圧を繰り返すノズル部やチャッキ部とホンプ部との間の部位である。実際に、210Mpa以下は、ほぼ近似相関で導き出したもので、実際は、これよりも、高い数字(安全サイド側に働く)だと思う。210Mpa以降は、アメリカの専門メーカーから、得られたサイクル数である。
F1美粒技術ノート
F2美粒技術ノート

(1)生産技術の人間は何をみなければいけないか。
高圧ポンプを使用して、生産ラインを考えるとき、だれでもが、圧力と流量をみる。そして、それが、満たされているかどうかを判断する。しかし、一番重要なのは、サイクル数だということに気付く人は少ない。ピストンポンプ2台で、交互に打つ機構としよう。
V2 PUMP2連組み立て

仮に、一回のプランジャーの吐きだす量が、100ccだと仮定する。一分間に1000cc出そうと思えば、両方で、10回ストロークすればいいと言うことが分かる。一分間に5000cc出そうと思えば、50回ストロークすればいいと言うことが分かる。コストは同じである。しかし、流量が5倍も違う。しかし、その差はどこにでるかといえば、寿命に現れる。仮に、210Mpaで運転したとしたら、402,000 サイクルで、このシステムでいう、チャッキとポンプ部との間の配管がやられることになる。もし、片方で25ストローク(サイクル)であれば、268時間でやられることになる。もし、24時間運転なら、11日でアウトである。もし、倍のストロークで運転したら、6日でアウトである。圧力を半分に減らせば、5倍以上、サービスライフはもつというものである。実際にはもっともつだろう。

だから、生産機の仕様を考えるとき、つねに、頭に入れておかなければならないのは、一本あたりの、最高仕様圧力と流量でみる、サイクル数なのである。もし、それが同じなら、初めてコストパフォーマンスが比較できる。圧力と流量だけをみて、装置が高い、安いのと論じると後でひどい目にあう。本体価格を、安いようにみせて、そして、パーツやメンテ、ノズルやチャンバー代で、利益を稼ぐと言う装置メーカーがいる。高圧乳化装置での比較をするなら、各シリンダーのサイクル数を要求したらいい。安い装置とは、サイクル数が高いものである。車のエンジンと同じである。2シリンダーの軽自動車と8シリンダーの4000ccの高級車と比較したらいい、圧力と流量との関係は、車の時間と距離との関係である。つまり速度である。同じ、100km/h、走行できれば、軽と高級車の差別はない。その違いは、コストと耐久性である。高級車の値段で、軽を買いたいといえば、ディラーはにこにこであるが、軽のコストで、新品の高級車を買いたいといっても、だれも、売ってくれない。

(2)乱れで物を壊すものと、乱れを制御して、微粒化させるもの。
美粒システムは、基本的に、縦の力と横の力の比を制御して、乳化・分散・剥離・解砕等を行っている。横の力は、せん断である。縦の力は、背圧を利用して、液の中に液をぶつけ、その力(液/液せん断、衝突、キャビテーション)で、力の相互作用を発生させている。ジェット流の力を受けるものは、処理物であり、また、反作用で処理物から受け取る力もジェット流に作用する。そこに、処理物以外に強く受ける部位がない。だから、効率がいい。美粒実験ノート3で、音の振動がないのはそのためである。乱れでものを壊すもの、それは、ジェット流を何かの部位にぶつけてものを壊すものである。ガラス瓶を壁にたたきつけて壊すのと、同じ原理である。当然に、その不規則の力は、ジェット流の力を受ける部位にも作用する。金属疲労とおなじである。繰り返し疲労と同じである。そしてそのサイクルは、でたらめで、はげしい。それが、ノズルやチャンバーが破損する要因である。音の振動をみればいい。壊れて当たり前、逆にいえば、ノズルやチャンバーが破損するから、物も壊れる。原理的にはビーズミルと同じである。ビーズが壊れるから、物も壊れる。乱れれば、相手も壊れるが、自分も壊れる。それが、原理原則である。
以上
(許可なく、無断で転用、転写を禁じる)

上記のノートを下記からダウンロードできます。じっくりと、読んでいただき、いままでの違和感のありかを見つけていただければと存じます。

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