美粒実験ノート3(粒度分布の制御)
美粒実験ノート3(粒度分布の制御)
美粒実験ノート3(粒度分布の制御) 2016年7月25日
㈱美粒 中野満
目的:美粒モジュールの機能に関して。
美粒モジュールがないものと有るものとの比較実験。
(従来の乱れを起こす高圧乳化装置と乱れを制御した美粒システムとの相違点)
処方:大豆油 5%
TWEEN 80 2%
精製水 Balance.
乳化温度:常温、実験スケール:250g
粗乳化処理、美粒製泡レスミキサー
回転数4300RPM 5分
粒子径測定、マイクロトラックMT3300EXⅡ
50%粒子径:27.42ミクロン、標準偏差(SD)8.42、CV値 30.71
(1) 実験1
BERYU MINI ダイヤモンドノズル(標準:0.09mm)に美粒製冷却器
のみを装着。( ほぼ、BERYU MINI 以外の高圧乳化装置と同じシステム、
ノズル+熱交換器(冷却器)構造)
1.圧力 50Mpa で 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
2.圧力 75Mpa で 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
3.圧力 100Mpaで 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
(2)実験2
BERYU MINI ダイヤモンドノズル(標準:0.09mm)に美粒モジュール
小Oタイプ( 標準仕様)
1.圧力 50Mpa で 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
2.圧力 75Mpa で 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
3.圧力 100Mpaで 1、2、3パスを採取し、粒度分布を測定。
3.測定結果
実験1 ( 乱れた状態)
実験2 (乱れを制御した状態)
4 結果と考察
実験1と実験2での差、これが泡の出ていない、乱れていない状態(美流)と泡の出ている、乱れている状態(乱流)との差である。ノズル部の音を測ると、下記のような差がFFT測定で判明する。これが、乱れている状態と乱れていない状態との視覚的な差である。
実験1
実験2
実験1の乱れの状態、その振動にエネルギーが使われる、その差が、粒度分布の差となって現れる。0.7ミクロンと0.2ミクロンの差である。さらに、驚くべきことは、このことが、分布にも影響しているのがわかる。
乱れを制御すれば、界面活性剤の機能を助ける。まず、粒子径へ作用する。ある程度、飽和に近い状態であれば、力は、粒度分布を揃える、単分散の方向へと作用するのが、分かる。これは、世界でも初めてのデーターだと確信する。なぜなら、高圧乳化装置でいくらやっても、乱れの状態、でたらめな状態であれば、定常的なデーターなど、不可能なはずだからである。実験1でのパス回数とCV値の値をみれば、そこに規則性など、見当たらない。これこそが、乳化を遅らせた根本要因である。乱れを制御しなければ、そこに規則性(組織化、秩序化)など、現れない。当然に、スケールアップができないし、無駄なことを今もっておこなっているはずである。技術革新をこれ以上遅らせることはできない。
以上
(許可なく、無断で転用、転写を禁じる)
上記のノート(PDF)下記からダウンロードできます。じっくりと、乱れの制御、その効果を感じてください。世界で初めてのデータです。マイクロトラックのデータの信頼性からみれば、これは真実のデータです。