革新的な美粒の高圧乳化分散、グラフェン、カーボンナノチューブ、セルロースナノファイバー、挙動は同じです。

美粒システムの優位性とは何か

美粒システムの優位性とは何か

各種分散機と美流システムの優位性、特徴の比較。(第二版) 
(美粒システムの優位性とはなにか )         2016年7月25日
                          ㈱美粒 中野満

美粒システムと他の装置との決定的な違いは、コントロール条件がいろいろとあるかどうかです。既存の高圧乳化装置のコントロール上にあるパラメーターとは、基本的に圧力、パス回数、投入温度、出口温度、のみです。ビーズミルは、ビーズの径と回転数と時間、それと、インライン式であれば、投入温度と出口温度です。

F1各種分散機と美流システムの優位性

上記にある、それ以外のものは、制御していません。上記のパラメーターの範囲内で制御できるものでしかものはできません。これが、いままでの装置の限界でした。

従来の発想は、ものにぶつけて、壊すという考えかたです。高圧乳化装置の基本的な考えは、圧力をジェット流に変換して、それを硬いものにぶつけるという方式がメインです。ビーズも同じです。それは、ものも壊れるが自分も壊れるという典型的な破壊の原理です。トンカチでものを壊すというのとまったく同じです。ですので、高圧関連装置の中で、ものを破壊する目的でつくられたのが、ウォータージェットカッターです。もともと、乳化、分散、剥離、解砕とは、ま逆な発想です。どこのメーカーも、高圧乳化分散機という名前ですが、実際には、高圧破砕機というのが正解です。ビーズミルも回転式高速破砕機というのが正しいかもしれません。ものをぶっ壊す、もちろん、ものも壊れるがその応力は装置側にも反作用でかかります。通常の高圧破砕機は、ノズルが破壊されるから、ものも壊れるというものです。生産性など、まるっきりありません。使えるのはたったひとつ、ランニングコストよりも、生産利益がはるかに大きなものだけに限られます。物が壊れるなら、チャンバーやノズルが壊れてもかまわないと言うものだけです。

従来の、圧力をジェット流に変換して、それを何か硬いもの(ダイヤモンド)にぶつける方式は、すべて出たとこ勝負です。何も制御などありません。ビーズも同じです。わかるのは、出てきた結果が、どうかという事だけです。高圧乳化装置やビーズミルがでてきて、50年以上の月日が流れています。進歩したのは、高圧ポンプの性能が向上した点、工作機械で部品の精度が向上した点、ビーズでいえば、メカニカルシールの性能が上昇して、より高速回転ができた点、ビーズの強度と小径化という点です。後は、タッチパネルやシーケンサーの自動ラインの計装が良くなった点です。本質は何も変わっていません。だから、何も新しいものが生まれなかった。乱れの中で、ものの微粒化、ものの再構成化の本質を見失っていただけです。

(1)美粒システム
1.縦の力(インパクト)
美粒は、従来の装置のように、ジェット流を壁にぶつけて、微細化はしません。これは縦の方向です。縦の方向に関しては、液/壁という方式をとりません。美粒もダイヤモンドノズルを採用しています。その後ろに美粒モジュールをつけて、ダイヤモンドノズルの後方に、背圧をかけます。ダイヤモンドノズルの後方は、背圧がかかった液体(処理物)で満たされます。その液にノズルからのジェット流をぶつけるようにします。実際は、ノズルが出た瞬間、ジェット流の流速が背後にある圧力のかかった処理液と衝突しておちます。液と液とで、力の作用を受けたことになります。これが、縦の力による力の作用です。(液/液という方式です)縦の力、これは俗にいうインパクトということになります。また、ジェット流の流速に、回りの処理物は同伴されますので、そこで、減圧や空洞化がうまれます。しかし、背圧によって、その空洞化は(背圧の力で)つぶされます。これが、力としてのキャビテーションというものです。これで分かるように、背圧の場がなければ、キャビテーションという力は発生しません。世間でいうキャビテーションでものが壊れるというのは完全な誤謬です。背圧の場がなければ、そこに圧力差がなければ、キャビテーションは生まれません。

2.横の力 (せん断力)
ダイヤモンドノズルと美粒モジュールの間には、背圧があります。圧力です。美粒モジュールはこの残った圧力を横の力として処理物にかけていきます。これが、せん断力と呼ばれるものです。縦の力は、瞬間的なものです。しかし、横の力は、時間で制御ができます。つまり、減圧率、飛行機が下降していく角度を制御するとことと同じです。スロープを制御して、せん断力の状態を可変することです。これは、だれもやったことがないものです。これが、特許の本質です。見た目は、単純ですが、その実、すべてが計算されて作られています。それと同時に、温度制御も、かけられるようになっています。レイノルズ数を制御しながら、高圧場から大気圧の場に戻しているわけです。乱れないように、うまくソフトランデングしているわけです。それが乱れを制御することで発生する美流の本質です。

縦の力をつかわず、横だけの力、せん断を利用して、何かをしようとすれば、ノズルをつかわず、すべて、美粒モジュールだけで処理することになります。この発想は、世界初です。高圧を利用して、すべて横だけの力でものを相互作用させる。これは、まったく従来の高圧乳化分散装置とは、ま逆な力の作用です。ダイヤモンドノズルを使用すれば、縦の力と横の力の比率は、9:1ぐらいになります。美粒モジュールだけでおこなえば、0.1:9.9ぐらいになります。美粒システムは、縦の力と横の力、インパクトとせん断力を任意に可変させることができる装置ということです。これは当然に世界初の考えです。

F2各種分散機と美流システムの優位性

(2)美粒モジュール
どのようなせん断力をかけながら、大気圧の場にもどしてやるのか、その方法論、それが美粒モジュールのグランドデザインになります。

1.美粒モジュール内での可変パラメーター(せん断力のパラメーター)
1. 径、(せん断力)
2. 長さ、(せん断力)
3. 曲率、 (せん断力)
4. 方向性(まき方)(せん断力)
5. 異径の組み合わせパターン
6. 圧力
7. 温度勾配
これを、どのように、組み合わせて、目的となる処理物の最適化をはかるか、それがプロセス側での制御となります。
F3各種分散機と美流システムの優位性

US Patent: 8556494.B2
Japanese patent 5791142

(3)スケールアップ

一番、重要なのは、費用対効果のあるスケールアップができるかどうかです。美粒は、そこから(スケールアップ時)、帰納的考えて、BERYU MINIのデザインを構築しています。最短で、スケールアップする。従来の高圧乳化装置、ビーズミルの最大の欠陥は、スケールアップの蓋然性がないということ、すべてが、出たとこ勝負だという点です。スケールアップ時に、再度、パラメーターを可変したり、処方条件を再検討ということ、最悪は、スケールアップできないということになります。美粒システムは、最低でも、BERYU MINIで条件をだしたモジュール(1ライン)を並列化させることで、最悪の事態を避けるということにしています。なぜ、背圧をかけるのか、すべては、ダイヤモンドノズルをこわさないためです。それと、ダイヤモンドノズルも従来の装置のものにくらべたら、とんでもなく廉価です。美粒モジュールの構想も、すべて、費用対効果から出ています。

美粒実験ノート(エマルジョン)から、ノズル等の径によって、でき方がかわります。ノズル径、0.1mmでできるものと、ノズル径、0.25でできるものは、圧力や処方や前処理条件をいくら合わせても、結果が違います。つまり、ノズル径、0.1mmで実験してできたものは、ノズル径0.1mmのものの、並列化しか、スケールアップなどできないということです。

写真で、美粒モジュールをご覧になってください。
SSPB107084.jpg

これには、絶対に、装置メーカーがやってはいけない事があります。それは、既存の配管部品、汎用品部品で作られていると言う事です。普通は、機械加工して、バフをかけて、奇麗にみせて、高く売るということです。しかし、あえて、そのタブーを犯しました。なぜなら、量産した時、かならず、並列化が必要になるからです。企業は1本100万のものを10本並べることなどできません。しかし、安くつくれば、10本でも、対応可能になるのです。それは、何か、スケールアップを考慮しているからです。ユーザーは、量産になって、研究開発費の投資を回収できます。逆に量産になって、チャンバーやノズルが頻繁にこわれたら、話になりません。いままで、世の中の進歩を止めていたのは、そういったことが原因だったかもしれません。

(4)量産時の考え
工場の人間で、専門家がなくても、現場で対応できる形、大きさに収める。それが一つのユニットとなります。美粒は、エアー式の1L/分の装置を一つのユニットとデザインしています。シール交換も、30分以内でできること。シリンダーの予備をもてば、簡単に、取り換えができるようにすること。基本的に、メンテなど、不要で、自分たちで、パーツさえあれば保守ができるようにすること。従来のスケールアップの感覚で時間軸を考えていたら、競争に負けてしまいます。この美粒システムの考え方が、今後の世界標準になると確信しています。BERYU MINIが乳化・分散・剥離・解砕の世界の標準器(標準ツール)となるように、がんばるつもりです。その協賛企業を募る予定です。
以上
(許可なく、無断で転用、転写を禁じる)

上記の資料、下記から、ダウンロードできます。じっくりと、美粒システムの事を研究していただければと思います。

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